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今日はちょっと、いつもより、さらに、真面目に。 男と女の深〜い溝について。 原始からの性なのか、男が狩猟に行って、女は家庭を守って家で待っているという図式。 嫌いじゃないっす。 わたし、お家大好きなので、家の掃除とかするの大好きなんで、たぶん、いわゆる「主婦向き」な性質を持ってるんでしょうなぁ。 でもね、それだけじゃないよ。 女っつのはね。 いや〜、田辺さんの手にかかると、なんとも言いがたいこの「男と女の深い溝」が、こんなにも鮮明に、リアルに、手に取るように、頷けるように描かれてしまうんですなぁ。 (あらすじ) 乃里子は年下の財閥御曹司に求愛され、結婚した。海を見下ろす高級マンションで2人きりの新婚ごっこ。誰もが羨む上流暮らしだが、乃里子は思う。わたしは金持が身にそぐわない人間、と。そのままにしてある独身時代の仕事場には日記やアルバム。夫にも見せない私的生活がそこに。結婚の生態を描く傑作。 まずね、彼女の描く「お金持ちの生活」っていうのに目を惹かれました。 これを読んでる女子のみなさん、 「金持ちになりたいか〜?!」「玉の輿にのりたいか〜!?」 YES OR NO? 何か昔からありますよね、究極の選択。「愛ある貧乏男と、愛のない金持ち男、どっちと結婚する?」ってやつ。「カッコイイ貧乏男と、ブサイクな金持ち男」でもいいよ。 主人公の乃里子は、「金持ちなんて鼻持ちならない」と思っていた、タイプでした。 絵を描いたり、コラムを書いたりして生計をたててた彼女は、 地元大阪での「芸術家」みたいな若者たちの集まりの中で、青春を過ごしました。 芸術を語り、ロマンティックを語り、遊び、オシャレして、オシャレな男と恋をして。 そんな生活。 「金持ち」なんて、むしろダサくない?という考えの持ち主でした。 ところが、彼女に言い寄って、マンションまで買ってくれた御曹司の剛。 彼の買ってくれたマンションが、あまりに素敵な眺めだったために、彼との結婚を決めてしまいます。ちなみに、剛は「愛ある、カッコイイ金持ち男」です。 言うことありません。(ちょっと女癖は悪いけど) 気も合うし。 ただ、現実的な剛は「芸術的な事にはうとい」。 乃里子は「お金なんて、どうだっていい、剛が芸術を解さなくてもいい、この海の景色に魅せられた」とこのマンションに住み始めますが、だんだん、「贅沢」という生活の波に染まっていきます。 この描き方が見事なのです。 女じゃなきゃ描けないよ。 乃里子はお風呂で体を洗う石鹸がいたく気に入って、毎日、それを使うのが幸福でした。 スミレの香りのする、貝の形をした、薄紫の石鹸。 でも、実はこの石鹸。一個3000円もする高級品。 金額を知らなかった頃は、バカバカ使っていたけれど、知ってからは、なんだか冷めてしまう。 「贅沢って、知らないうちに、身に染み込んでくるんだ」という感覚に、彼女は少し、恐怖を覚えます。 「金持ちなんて、、鼻持ちならないけど、一度上がった生活レベルは、なかなか落とせない」 結構いい稼ぎの女性が、なかなか結婚しない理由のひとつじゃないですかね。 「独身の方が、生活レベルは高い」 「一度味わった贅沢は、なかなか手放せない」 金持ちなんて。。。と思っていたって、生活は体に染み込んでくるものだし、 何より「人間なんだもん」。贅沢に慣れるのは、誰だって、一緒なんじゃないでしょうか。 あたし金持ちになったことないけどさ。 乃里子は、剛と住むマンションのほかに、独身時代から使っているマンションがありました。 そこには、彼女の青春時代の絵や、日記など「芸術家気取り」をしていた頃のモノがそのまま残されていました。 そこに行くと、「剛の奥さん」ではなく、「乃里子」という人間に、独身のころのような「たった一人の人間」に戻ったような気持ちになるのでした。 剛はもちろん、やさしい。 気も合うし、彼の前でかわいくいられる自分も好きでした。 ただ、彼は「芸術を解さない」人間。絵についても音楽についても、語り合えず、乃里子の友人とも仲良くならない。 乃里子は剛には「言っても無駄」と、剛の前で芸術を語るのをやめにします。 また、基本的性格は古典的な乃里子は、家族や友人の前では剛をたてることも出来ました。 それさえ守っていれば、楽しい、新婚生活が送れるのだもの。 それに影がさしたのは、剛の嫉妬からでした。 「嫁は自分の持ち物だ」「自分の女の行動はすべて把握したい」「オレの女ならオレの事を第一優先に考えよ」 そういう考えの剛。 まあ、誰しも持ってるエゴですが。女だって「あたしの事を一番に考えてくれる優しい彼氏が欲しい」とか思ってるわけだし。 そんな剛は、ある日、乃里子のその個人的なマンションに忍び込み、彼女の日記を盗み見ます。それを知った乃里子。 自分の中で、残しておきたかった聖域に踏み込まれたと感じ、日記から何から、全部処分してしまいます。剛が他の女に手を出した時には怒らなかった彼女は、この件に関しては、剛を許せませんでした。 その後、「これまでお前を甘やかしすぎた」と剛は言い、乃里子にもっと御曹司の嫁らしく、会社関係の人と社交したり、女らしい格好をしたり、勝手に出歩いたりしないようにと命令します。乃里子は、「そうね、それが当たり前よね」と剛の言う通りのことを実行しようとしますが、なんだか元気が出ません。 楽しかった毎日が、色を失って行きます。 そして剛との関係もだんだん希薄になっていくのを感じるのでした。(でも剛は感じてないの。奥さんが自分色に染まってきたと考えてるの。ばか。) 何事もおこらない日々。 乃里子は「自分が我慢することでうまくいっている」と感じ、剛は「これが落ち着いた夫婦ってもんだ」と思っている。 ウ〜〜〜!!!!!!!!!!!! この溝! 乃里子は自分をだましだましやっていこうとしますが、結局は破綻します。 そしてラスト、離婚をひかえた乃里子にある人がいいます。 「女優が私的生活に戻るんですね」 女は、男の前である程度は演技してるってことなんです。 これを読んでる男性はそれを是非理解していただきたい! 一人の女性と長く続けたかったら、彼女に一人の時間を持たせることです。 一日中、家の中にいて、掃除して洗濯して炊事して子守してるだけのように見えて、女の脳みそには結構濃密な小宇宙があるんです。 そこは親でも子でも夫でも近寄れない場所なのでした。 男と女の溝って、、、女側からは結構見えるものなんだけど、男性からはどうなのですかね? もし見えても落ち着いてくださいね。 これは埋まらないから。 存在だけは知ってて、見て見ぬふりをしてくれる男性が理想です。 私的生活
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