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help リーダーに追加 RSS 「しゃべれども しゃべれども」 佐藤多佳子

<<   作成日時 : 2008/01/13 02:46   >>

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新春。
あけましておめでとうございます。
2008、今年は変化の年にしたいなと心の中で決意中です。

でも、やることは一緒。
本年一発目の「勝手に〜」です。

「一瞬の風になれ」で2007年本屋大賞をとられた佐藤さん。
そちらはまだ未読なのですが、こちらから入らせていただきました。
う〜〜〜〜〜ん。
おもしろいです。

主人公は今昔亭三つ葉。職業、噺家(つまりは落語家)。東京生まれ東京育ち。気の弱いテニス青年、良くんが友達。
落語の腕前は、新人じゃないけど、まだそんなに上の方でもない、二つ目、という立場。
頑固でめっぽう気が短く、女心にはとんと疎い。
正直、お金もない。
才能もあるんだかないんだか、自分じゃよくわからない。
古典落語を愛し、少しでも古典の世界に染まりたいと、若いくせに、着物で毎日を過ごしている。
ある日、お友達兼従兄弟の良くんから悩みを打ち明けられる。
テニスのコーチの仕事をしていたのだけれど、良くんのカッコよさに生徒のオバちゃんたちが色めきたち、女の嫉妬により、クラスの雰囲気がズタズタになったと。
それにより、気の弱い良くんは、緊張すると吃音が出てしまうようになった。
これじゃ、コーチは続けられない。
そこで、噺家である三つ葉に、喋り方を教えてくれというのである。
最初は断ったものの、話の流れで、落語を教えることになる。
しかも、どこから話を聞きつけたのか、十河五月という気位の高いいけ好かない美女と、関西弁の生意気な小学生、村林も参加することになってしまった。
困ったな、と思いながらも三つ葉は三人に、「まんじゅう怖い」を教え始める。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
実はこの生徒たちは、「しゃべる」ということに、それぞれの事情で引け目を感じている。
この小説ではこの「しゃべるのが苦手」ということが媒介になって、人々が出会い、悪戦苦闘している。
でもそれも何となくわかるんだ〜。
緊張してしまうと、急にしゃべれなくなったり、もしくはしゃべり過ぎてしまったり、「しゃべる」って日常のことなのに、じゃあ「自信があるか?」と聞かれたら、ない。デス。
私はどちらかと言うと、無言に堪えられないタイプですが、これも「しゃべり」に欠点があるのだと思う、2008初春。
落語教室には、その後、元プロ野球選手の湯河原も加わり、4人は「まんじゅう怖い」を練習していきます。
そして、それぞれの壁を少しずつ乗り越えていく・・・・・・・・・・
のだけれども。
この小説を読むと、落語の素晴らしさが、素人にもわかるように書かれていて、すごく興味を惹かれたのですが、彼らが壁を乗り越えるのに、じゃあ、落語が本当に良かったのか、落語だったから乗り越えられたのかというと、そうではないと思います。
落語じゃなくても良かったんです。
ただ、三つ葉という男が関わっていたという、それが一番大事なことだったのだと。
三つ葉自身も、腕のあがらない自分に苛立って、なんとか一皮むけようとする、その過程とかが、ほんとによく描かれています。
スランプ抜け出すのって、自分ひとりの力じゃなかなか難しいときもありますから。
最後には、それぞれが、それぞれの「何か」をほんの一握りつかむ事が出来ている。
そのことが、とてもスッキリとした読後感を与えてくれました。
このハッピーエンド感はワタシ好みでした!
ハッピーエンド大好きです。

ちなみに、・・・この本の登場人物の中で、関西弁の小学生、村林が自分に見えて仕方ありませんでした。面白い話しながら、先に自分が笑っちゃうとか。似てる・・・。
こういうところも変えて生きたい、2008、初春の「勝手に〜」でした。

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