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「ぼくの記憶は80分しかもたない」博士の背広の袖には、そう書かれた古いメモが留められていた−記憶力を失った博士にとって、私は常に”新しい家政婦”。博士は”初対面”の私に靴のサイズや誕生日を尋ねた。数字が博士の言葉だった。やがて私の10歳の息子が加わり、ぎこちない日々は驚きと喜びに満ちたものに変わった。あまりに悲しく暖かい、奇跡の愛の物語。第一回本屋大賞受賞。(新潮文庫) やっときたか、と思われると思いますが、はい、やっとです。 小川洋子さんです。 間違いなく名作です。 なのに何故このタイミングかといいますと、恥ずかしながら、読んでなかったからです。 買ったの先週ですよ。 遅っ!!! 映画を先に見てしまって、それがあまりに好きになってしまい、何度もDVDで見返していたので、「いまさら、原作?」という思いがなきにしもあらず・・・といいますか。 でも、むしろ映画の前に読んでおけばよかったかも。 セリフをもっと丹念に味わえるようになりました。原作の「ココ」という部分を、監督が丁寧に噛み砕いて映画にしてくれたんだなぁ〜というのも、よりよく分かったといいますか。 まだ学校に通っていた頃、「数学」は一番の敵でした。 。。。。わからん。 センター試験も挫折して、けっきょく受けずに帰ったのは私ですよ。 数字だけ、かろうじて、XとかYとかZとかαとかまでだったら、まだ許そう。 でも、Σだの、√だの、logだの出てきた時に、私の数学人生は終了しました。 意味不明ですよ。 っていうか、実生活に役に立つの〜?こんなの〜? とか愚痴を言っていたのも私です。 でも、この本を読んではっきりわかりました。 実生活に役立ちません!!! これを読んでくれてる人の中に学生がいるかは分かりませんが、 社会人になって、√の計算したことりませんから!! そんなものできなくても、人は生きていけますから! ただ、博士に言わせると、 「だから・・・美しいんだよ」だそうです。 私は根っからの文系人間で、散々いろんな小説やらエッセイやら詩やらを読んできましたが、この本を読んで 「もしや、理系の人のが、ロマンチスト・・・?」 ということに気づきました。 例えば「直線」。 ただのまっすぐな線かと思っていたけど、どうも、私が普段考えているのは直線でなく「線分」だそうで、本当の「直線」はどこまでも終わりがなく、そして始まりもない、永遠に続く線・・・(しかも厚みも無い)なのだそうです。 つまり、本当の直線は心の中にしかない・・・と。 この本の中には、こんなロマンチックがたくさんあふれています。 素数しかり、友愛数しかり、完全数にしかり、とある数式にしかり。 永遠だとか、美しいだとか、完全だとか、友愛だとか・・・・・・・・ なんかこう、宇宙的な飛びぬけたものの存在に触れられるもの、それが数学なのだ。。。といっているわけです。 そう考えると、あのヘラヘラしてた高校の頃の数学のセンセイ。。。意外にもものすごいロマンチストだったのかも、と思うと、この歳になってやっとお酒を酌み交わしたくなってきました。 博士は難しい数式を解くことを、「神様の手帳をのぞき見ているだけだ」といっています。解は、すでにそこにあるもので、自分はただ、それを証明しているにすぎない、何かを作り出しているわけではない・・・・と。 作者の小川洋子さんも、何か別のエッセイ(だっけかな)の中で、小説も同じだと言っていました。「すでにそこにあるものを追いかけて書いているだけで、新しいものを作り出しているわけではない。サムシンググレイトを探しているのは小説家も数学者も同じこと」 小説を読むのだ好きな私は、そのサムシンググレイトがやっぱりすきなのだと思います。 だとしたら数学も好きなはずなんだけど。。。。 オカシイナ。 この小説のもうひとつの魅力は、博士が、10歳の息子のルートをものすごく可愛がる、というシーンです。 駄目な大人だった博士が、ルートの前だともの凄くしっかりします。 そういうところがまた可愛い。 「子供は大人よりももっと難しい問題を抱えてるんだ」というのが博士の持論。 ルートと博士の友情に、ついつい顔をほころばせたりして。 映画ではこのルートが語り手になっています。 どうでもいいのですが、最近いそがしくて、今日体調をくずして仕事を休みました。 昼間に寝すぎて今寝れない・・・。 数学やったら眠くなるかな〜。でも余計熱があがりそう。。。 博士の愛した数式 (新潮文庫)
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サムシンググレイト探しですね。 |
たー 2007/10/13 01:40 |
>たーさん |
kazariya 2007/10/21 19:10 |
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