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久しぶりの更新となってしまいました。 週に一度は更新したいなと思って始めたブログなのですが、一度書かなくなると、 人間、なかなか怠惰になってしまうようで・・・・。 久しぶりの更新で、どの本にしようかな〜〜〜と本棚を見渡してみて、 今回はこの本に目がとまりました。 向田邦子 あ・うん 向田邦子さんといいますと、小学校の時、国語の教科書に 「字のない葉書」(だっけかな?)という作品が載っていて、 妙に心に残ったのを覚えています。 戦時中、疎開先から、まだ字の書けない妹から、「元気なら○、普通なら△、元気がないなら×」と毎日書いてよこされた葉書についての随筆でした。 無頼な父親が、我が子の様子を案じて、泣いた。父の泣いたのをみたのはそれが最初で最後だった・・・というような内容だったと記憶しています。 あとは、ドラマとか映画とかで、拝見していた・・・というくらいでしょうか。 「あ・うん」も実は映画が先でした。 以下、あらすじです。 (文春文庫から抜粋) つましい月給暮らしの水田仙吉と軍需景気で羽振りのいい中小企業の社長、門倉修造との間の友情は、まるで神社の鳥居に並んだ一対の狛犬「あ・うん」のように親密なものであった。太平洋戦争をひかえた世相を背景に、男の熱い友情と親友の妻への密やかな思慕が織り成す市井の家族の情景を鮮やかに描いた著者唯一の長編小説。 つまりですね、 貧乏暮らしの水田と社長の門倉は大親友で、門倉は実は水田の奥さんに恋をしている。 それを隠しながら、男の友情は続く・・・という話なんですけどね。(ちなみに映画では水田が坂東英二、門倉が高倉ケンさま。坂東さんの駄目旦那ぶりがかわいくて最高です) 著者唯一の長編小説・・・・というのはご存知の通り、昭和56年8月の飛行機事故により、帰らぬ人となってしまたからなのですが。 惜しい人を亡くした、とよく言いますが、 その通りではないかと。 私がモノ心ついた時には、すでに他界されていた方なのですが、もっと読みたかったよ、向田さん。。。 彼女の作品の、ちょっと俗っぽいところが好きです。 変に気取ってなくて、男っぽい。 でも女性らしい細やかな目線もあって、読んでいてジンワリするのに小気味いいのです。 例えば、お給金がいくらだ、メンチカツの付け合わせがキャベツだ、足のつめをバチンバチンと飛ばして切るエトセトラエトセトラ、生活くさい、人間臭い部分をしきりに書いた後、 「さと子は生まれて初めてコーヒーを飲んだ。コーヒーには秘密が似合うような気がする」というようなしっとりした文章を入れ込んでくる。 ああ、ドキドキしちゃう。 TVとか映画では「お涙ちょうだい」的な展開もアリだと思うけど、小説ではやってほしくない。テレビドラマで、人口の30%の共感を得たいと狙うのはアリだけど、小説というのは「世界に一人でもいいから共感してくれる人がいてくれればいい」というものであってもらいたい・・・・・と思うのは私のわがままでしょうか。(それが結局多くの共感を呼ぶことになるのだけれど) 向田さんはもともと、TVの世界の人。 「お涙頂戴」もよくよく理解してる人なんだと思うのですが、 それが小説になったとき、「世界にたった一人でも・・・」というのがそこにはあるように思いました。 放送作家としても小説家としても一人の女としても惜しい人を亡くしたと、51歳も年下のコムスメが思っているなんて天国でどう思ってくれているやら。 一緒にお酒飲んでみたかったです、向田さん。 どこかでお会いできていればの話ですが・・・。 あ・うん (文春文庫)
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