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この本について語ってよいのかどうか・・・・。 熱烈なファンの方も多いことでしょうし。 でも通らずにはいられない道ですので、ご勘弁いただきたいのでございます。 言わずと知れた少女漫画界のカリスマ岡崎京子さんの「リバーズ・エッジ」。 主人公の若草ハルナはどこにでもいる、普通の高校生。 その、ハルナが、ちょっとだけ大人になるストーリー・・・とだけ言っておいた方がいいのでしょうか。 本当に説明の難しい作品で参ってしまいます。 どこが魅力か・・・と聞かれても、とても一言では。。。。言えません。 彼女の作品は、基本的にハッピーエンドかと聞かれると「?」。 ただのエンドなんですよね。 登場人物たちはどこか「遠い目」をしています。もしくは「冷めた目」。 でももちろん人間の温かい血が流れていて、なんとか「確実」なものをつかもうとみんな必死に生きてる。。。でもどこか冷めてないとやっていけない時代だという。。。 「一人の女の子の堕ち方を描こうと思っている」とどこかでご本人が言っていましたが、この「堕ち方」に惹かれるのかも知れません。 「キル・ビル」のタランティーノ監督が、「現実に暴力があるからそれを撮るんだ。なかったら撮らないよ。ある意味正直すぎるんだ」と言っていましたが、彼女の作品もそうなのかな。。。と 暴力があるから暴力を、血があるから血を、ハッピーがないから「堕ち方」を正直に描いているだけであって。 しかも、この「リバーズ・エッジ」の、「あたし達」という語り口。 あたし達の住んでいる街には 河が流れていて それはもう河口にほど近く 広くゆったりとよどみ、臭い 河原にある地上げされたままの 場所にはセイタカアワダチソウが おいしげっていて よくネコの死骸が転がって いたりする 90年代に女子高生をやっていた者だからなのか、この「あたし達」という感覚が私にはよく分かる気がしています。 同じ傷を持つもの同士と言いますか。 なんとなく、同じ問題を、たぶん、抱えていた、もしくは抱えている、連帯感があって、 たとえば、この物語にあるような悲惨な事件が身近になくても、 その核心にある心情は理解できるというか。 もしくは、自分の周りで起きてもおかしくなかったと言うか。 まあ、ないんですけど。実際は。 「堕ち方」に連帯感を抱く。。。 または、登場人物たちも「連帯感」を持ちたいがために、苦しんでる? 私達の年代の、 「個の時代と煽られほっとかれ、一方で偏差値教育は実存し、自分達の性がお金になり、バブルはとっくに崩壊、大人たちの不安がダイレクトに影響された、少子化で甘やかされたと言われ、就職氷河期で行き先がなく、携帯電話でコミニケーションが分断、とにかく何も確かなものがない」不安な気持ちが、そこに描かれていると思うのです。 岡崎さんの描く80年代をよくテーマに語られていたりしますが、 わたしは彼女の描く90年代が好きです。 事故により、96年から新しい作品は描かれていませんが、 どうでしょう。 岡崎さんの見る今の時代を見たいなぁと思うのは、読者の自分勝手なのかな。 とにかく、ご健康をお祈りして。 僕らの短い永遠 平坦な戦場で 僕らが生き延びること リバーズ・エッジ (Wonderland comics)
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